「死にたいと言っている内は大丈夫。」
就労支援のスタッフさんに言われた。
でも、それは本当?
しっくりこない。
精神科の閉鎖病棟を退院して、
2ヶ月経った頃。
入院していた病棟で患者が自殺した。
その情報は入院患者を中心に、
外来患者まで伝わってきた。
その人はストレスケアの解放病棟から、
ストレスケアの閉鎖病棟に移ってきた人。
日頃から死にたいと言っていて、
看護師の朝の申し送りの見回りがない時に、
男性トイレの手すりを使って、
自分のベルトで首吊り自殺。
ストレスケア病棟のケアワーカーが、
「ここはストレスケア病棟やねん。
そんなに重度の患者が来るところちゃう。」
って言っていたのを、
精神科の閉鎖病棟で働いていて
何を言っているの?と思いながら、
冷めた目でみたのを覚えている。
自殺する人は自殺するし、
自殺したくてもしない人もいるし、
自殺しようとして失敗する人もいる。
死にたいと思う事は苦しい事で、
それを打ち明けられたら、
「死にたいと言っている内は大丈夫」
なんて、私は思えない。