養子縁組

一人で死ぬのが怖いから、

死ぬ時は傍にいて欲しい。

自分の代で途絶えるのは惜しいから、

名字を継いで欲しい。

はじめはそれだけだった。

そこに金銭面のやり取りが加わった。

その頃から次第におかしくなった。

当時私は17才。

女は不要。

その一言で片付く世界を生きてきて。

まるで不要な私が売られたようで、

不愉快だった。