梅雨

梅雨の時期は冷静でいられない。

16才の梅雨。

母親が息子を殺すと言い出した。

たかが16の私に出来る事なんて無い。

でも、弟も母親も心配で守りたかった。

ただでさえ勉強漬けの進学校の1年生。

授業についていくだけで精一杯だった。

そこに母親の爆弾投下。

私が壊れるのに時間はかからなかった。

17才の梅雨。

突然降って湧いた養子縁組の話。

相手は血縁関係のない、

全く知らないおじいさん。

まるで自分が売られたようで、

不愉快だった。

梅雨の時期はトラウマで、

毎年精神不安定になる。